楽天投信レター

信託期間無期限化

この度、本年11月20日をもって、『楽天みらいファンド』はその信託約款を変更し、今まで2023年1月20日までだった信託期間を無期限といたしました。

巷にある投資信託の選び方に関する本やウェブ・サイト等では、無期限のものを選ぶようにとアドバイスするものも見かけます。一方私達は、皆様に長期投資をお勧めし当ファンドで実践していくにあたって、目論見書上の信託期間といった「カタチ」にはあまりこだわりを持っていませんでした。

我が国では、数十年といった長期間に渡って運用され続け、そして今も積極的に販売され続けているような投資信託は皆無といって過言ではありません。販売が成功した一部の投資信託は当初は大きな運用資産残高を得るものの、その後数年すると残高が急減する、また、販売が最初からうまくいかなかった投資信託の多くはその後も小さい運用資産残高が続く、といった状況が延々と続いて来ました。

米国等では、運用資産残高が大きくない投資信託を、償還してしまうのではなく別の投資信託と統合するといったこともよく行われます。一方我が国では、そうした手続きは制度的には可能とされているものの、その目的で実際に行われた例を私は知りません。結局のところ、信託期間を安易に無期限と設定したとしても、運用資産残高が所定の規模を下回れば、償還することが可能なものがほとんどであり、実際そうした手続きが行われることも頻繁に目にします。

つまり、その投資信託が長期にわたって運用され続けるかどうかは、運用会社が本当にその商品に長期に渡ってコミットし続けるかにかかっているのです。そんな状況への疑問もあって、『楽天みらいファンド』は、あえて無期限と銘打つことなく設定しました。長期に渡る運用の中で、期限が近づくごとに償還延長を繰り返していけばいいだけのことなのです。

しかしながら、設定以来、セミナーの場等、投資家の皆様と直接お話しする機会がある際には、「『楽天みらいファンド』は、せっかくいいファンドなのに、信託期間が無期限でないのが残念」というご意見を多数いただきました。そして2016年4月からは、いよいよジュニアNISAも始まります。生後間もないお子様の名義で投資した場合、払出制限期間は最大18年となります。安心して長期投資いただくには、その期間、運用され続けることが明確であることも重要です。

これら投資家の皆様のご意見や投資環境の変化を真摯に受け止め、より皆様が安心して長期に保有できるよう、この度信託期間を無期限に変更した次第です。

いうまでもありませんが、運用の内容等に一切の変更はございません。今後も文字通り、期限を設けない長期投資で有効と思われる運用内容を継続してまいります。

Vol32
2015.11.30
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