楽天投信レター

金融緩和合戦

当レポート対象月の2015年1月は、年明け早々グローバルに上下荒っぽい展開が続きました。大きな話題の一つは、ECB(欧州中央銀行)による、国債購入プログラムを柱とする追加金融緩和の導入です。為替市場では、その発表の以前より追加緩和への期待で、円を含む各通貨に対し大幅なユーロ安となっていました。またその他にも、カナダ、インド、トルコと、続々と金融緩和のニュースが入ってきた月でした。昨今は、いかに自国通貨を安くして(つまり、円を含む他国通貨を相対的に高くして)、貿易等で有利にするかのせめぎ合いとなっていると言われています。

これが、投資対象としての為替の特異性です。株式や債券等、通常の投資資産では、リスクを取った対価として長期的には収益が期待できる「仕組み」が備わっています。しかしながら為替は、「リスクを取って外貨建て資産を保有した日本人にとって長期的に収益が得られるように(各通貨に対し円安になるように)」各国政府・中央銀行や為替市場参加者が考えるといったことは当然にありません。

こうしたことから、「リスクを取った見返りに長期的には収益が期待できる構造を持つものに分散投資する」という投資哲学で運用する楽天みらいファンドは、為替リスクの多くの部分をヘッジしています。

設定来、相場の結果論としては、円安によるリターンを得ている為替ヘッジしていない各種海外投資に比べると、おとなしいパフォーマンスとなっていますが、時としてあまりにもぶれが激しい為替の影響を限定的にしながら、基準価額のぶれは想定通りにコントロールできた状態で運用して来ました。

2015年1月20日、当ファンドはその第二計算期を終え、第三期目に入りました。まだまだ実績の浅い当ファンドの長期運用が目指すものにご賛同くださり、早くからご投資いただきました受益者の皆様に、この場を借りまして深く御礼申し上げます。期を重ねても、楽天みらいファンドの投資哲学に変わりはありません。社員一同、運用に注力して参ります。

Vol22
2015.1.30
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